秋田どんぐりの成長
秋田で拾った、たぶんコナラのどんぐり。
まだお付き合いをする前の嫁とどんぐりを拾って蒔いた。
ものすごく適当に野菜用の土に乗せただけで春には芽を出し、その後ぐんぐんと成長し、そしてどんぐり育成にはまった。
どんぐり育成はものすごく地味だ。
別に花が咲くわけでもなく、実がなるのはまだまだ先だろう。
(というか鉢植えで実はなるのだろうか。)
ベランダの掃除も大変で、隣や下のベランダに葉っぱが行かないように注意しないといけない。
しかし蕾が綻び、その後枝がもりもり伸びる瞬間が見たくて今日もどんぐりに水やりをする。
ベランダでどんぐりを数年育成しているブログはあまり見かけない。
せっかくなので写真を掘り出してみた。
秋田から転居した年のどんぐり。まだ小さいポットで、今思えば何とも不安定なところにぶら下げていた。水切れが早すぎで枯れそうになったので床に下ろした。
少し大きめの素焼き鉢に植え替えたが、葉っぱが枯れてしまう。
当時は水足りない説、水やりすぎ説、カビ説、きのこ説、根詰まり説など議論が飛び交い、最終的に近所の育樹園に持って行っておじさんに相談した。
おじさんもまさか持ってきた植木鉢のコンサルトされるとは思っていなかっただろうが、懐からルーペを取り出し、「これは真菌が根っこにいますね」と確定診断してくれた。
真菌対策で消毒用アルコールを蒸留水で数パーセント程度に希釈し、せっせと根っこにスプレーしてみたが、あえなく天に召されてしまった。
素焼きよりもプラ鉢、そして根伐りをすることが重要と感じる。(エビデンスはない)
現在最も成長を遂げている一本。(成長前)
ホームセンターで最も深さがあって大きめの野菜鉢を買ってきたら、思いの外毒々しい色になってしまった。
土の量が多ければ多いほど大きくなる気がするが、育樹園とかで小さい鉢のまま大きくなっている木は何なんだろうか。
根っこを切って肥料をしっかりあげるべきなのだろうか。
色々試したが、根っこを切るだけではあまり変わらず、土・肥料を足すとその分大きくなる気がする。
こちらも蕾の状態。2〜3月に蕾が膨らみ、その後ホワっと開く瞬間がたまらない。
同じ年の夏ごろの様子。
新芽がでて、少し時間が経つと葉の緑が深くなる。その後葉っぱ自体も大きくなる。
枝の先端は3〜4枚の葉っぱがついていて、中央部分から新しい葉っぱが出てくる。
日光が十分だったり、栄養が足りていると葉っぱが出つつそのまま枝が伸びる。
回転しながら伸びているような気がするため、ドリリングと呼んでいる。
手前のポットではクヌギが発芽し始めている。
上の写真から一夏でこれだけ伸びた。初めてベランダの柵を超えた。
ドリリングは二回ぐらいで、ドリリング直後は枝も緑色で柔らかい。
風の強い日などは添え木をしないとかなり不安定になる。
一ヶ月ぐらいで木質化し、その後は強さとしなりも相まって台風でも折れることはない。
どんぐりは紅葉もなかなか綺麗だ。グッと冷えると色がきれいになる気がする。
気のせいかもしれない。
翌年の春、ようやく芽吹いてきた。
3月末〜4月ごろに蕾がホワっとふくらむ。
途端に毎日写真を撮ったり水をあげたりし始める。
逆に冬の間はまったく放置している。(落ち葉をたまに拾うぐらい)
動かないものを眺め続けるのは退屈なのだ。
蕾から完全に葉っぱとなっている。
葉っぱが出ながらその下の枝が伸び、持ち上げられていく。
蕾というカプセルの中に葉っぱと枝が入っていて、カプセルが割れるとモコモコ大きくなるような印象。
葉っぱが緑色になってきた。そろそろ山も新緑かなと浮き足立つ。
新緑の時期はよく山に登る。虫も少ないし山頂は寒いぐらいなのでカップラーメンが美味しい。
ここからさらなるドリリングを期待するが、なかなか伸びない。
マンションの下から見ると緑色のボンボンが揺れ動いていて、極めて不審な物体にみえる。
葉っぱがだいぶ開いてきて、気温も上がるせいか近所の昆虫が涼みにやってくる。
一度カナブンが来た時は面食らった。
害はないので軒先を貸してあげたが、葉っぱを少し食われた気がする。
植物類がたくさんあると虫がそれなりに来るが、それを目当てにハエトリグモやヤモリもいて、蚊やハエの数は地上より少ない。生態系が出来上がりつつあるのか。
アシナガバチだけは厄介で、刺されたり巣を作られても困るのでキンチョールで撃退している。あとゴキブリも困るのでベランダ用ブラックキャップを大量に配備している。
おかげさまでゴキブリはシナシナの死骸を一度見ただけだ。
上から見た図。葉っぱが整然と開き、虫食いもなく一番綺麗な時期。
手前には嫁が拾って来た藤も発芽している。
柔らかい新芽は強すぎる太陽光が苦手(と勝手に思っている)なので、
背の高いものの木陰に新米達を配置し、適度な木漏れ日が当たるようにセットしてみた。当たらなすぎても育たないので難しいところ。
春なのでもみじもこっち側にいる。(真夏はしおれてしまうのでタープの下に配置している。)
緑の不審なボンボンもだいぶ大きくなった。
棚の上にはカシ類のどんぐり。発芽しすぎていくつか里子に出した。
ドリリングの様子。
つぼみから伸びつつ開いている。学術的には名前がついているのだろうか。
ついていないなら是非ドリリングと名付けてほしい。
ベランダ柵越え2本目達成。こちらも秋田からのどんぐり。
ドリリング一回で60cm近く伸びたのではと思う。
もともと4本ぐらい枝分かれしておりそれぞれ伸びていたが、
嫁が無慈悲に剪定した結果、栄養が集中しドリリングに繋がったと思われる。
自分には枝の新芽それぞれがもったいなくて切れなかった。
時には厳しさも必要だと痛感した。
飛行機とどんぐり
伊丹空港行きの飛行機の航路とわりと近いので、自宅から飛行機見物もできる。
しかし伊丹発着は騒音対策で規制が厳しく、大型機は乗り入れできないのだ。
たまにボーイング787が来ると嬉しくなる。
夕日とどんぐり
ものすごくブレている。
今年も紅葉が楽しみだ。